ガザール軍人型兵器 日立入道(機動戦車ブラス)

ホビージャパン198811月号より

ホビージャパン198811月号において、バランギ軍の「ブロックバスター」(Asシャイアン)と共に『As』史上初の人型兵器として登場した「Asエルメダイン」。

上の写真を見ればおわかりのようにロ○コッ○のソフビフィギュアをばらしてパーツとしている。よって、ワンフェス申請用に作るにあたり、これをそのままコピーする訳にはいかなかった。結果、2010年冬のワンフェスでの販売申請を行った4点(タイコンデロガ、ナイトファイター、ダキュア、日立入道(機動戦車ブラス)の内、唯一許可が下りなかったアイテムとなった。許可が下りなかった理由としてはこれのみ権利者が「小林誠」ではなく、「ホビージャパン」であることが考えられる。

小林誠先生から『未来兵器As』開始にあたってのホビージャパン側との契約について少し聞いたことがあるのだが、『As』全体についての権利はあくまでホビージャパンが持っている、ということになっていたようである。

しかしながら、「ハイパーウェポン2005」に『As』のイラストが掲載されてもいることから「小林誠先生に全く権利が無い、ということもあるまい」と、物は試し、とばかり海洋堂を通して申請をしてみた。送り返されてきた申請用紙の「版権元」の欄には、私が書いた「小林誠」の文字が消され、代わりに「ホビージャパン」と書いてあった。これで取りあえずホビージャパンに権利があることがはっきりしてしまった。

この造形物に許可が下りなかったのはホビージャパン側の『As』全般に対する判断故なのか、それとも単純に私の造形能力のせいなのかはわからない。ともかく、この日立入道(機動戦車ブラス)だけはワンフェス会場に「兄弟たち」と共に行くことは出来なかったのである。

原型だが、基本的にランナー、プラ板の加工、ラッカーパテとエポキシパテの盛りつけによる造形である。ホビージャパン誌198811月号に掲載された写真は2枚しかなく、以後、このキャラクターは小サイズのイラストで一度だけ再登場したのみで終わっている。

コミック部分に登場した絵を含めても資料的には少なく、例えば左腕の形が判らないので同時期にガレージキット化された「ネオジオ」のデザインを持ってきている。
足首などはもっと原点に近い、安定感のあるものにしたかった、と思っている。また、後ろ姿も全くわからなかったので、かなり好き勝手な造形にしてしまっている。オリジナルモデルの右腕のアーマーはコトブキヤの
1/35シャイアンの脚アーマー、また腰前アーマー及びビームガン付属アーマーは同じくシャイアンの腰後アーマーの流用になっているのでそれらしく作る。この当時の小林デザインの特徴であるギザギザのディティールが胸部ボックスに刻まれているが、アートナイフでそれらしく刻んでゆく。

頭頂部の円盤状の蓋がせりあがり、その下から小型ビームガンが出現して敵を攻撃する描写がコミック部分にはある。そのためのパーツも作ったのだが、複製がうまくいかなかったので、申請の際には省いてしまった。

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